Dinky

(Visionquest | Crosstown Rebels | from Berlin | Chille)

彼女はまさにチリのエレクトロニックミュージック・セカンドジェネレーションのリーダーと言えるだろう。チリの首都サンティアゴにて音楽一家のもとに生まれ、幼い頃からピアノやバレエ、音楽やアートに触れて育つ。
90年代中期、MARTH GRAHAMのコンテンポラリーダンススクールに入るためにNYへ移り住んだ彼女は当時のNYのアンダーグラウンド・エレクトロニックダンスミュージックシーンに出会い、瞬く間に音楽のキャリアがスタートする。
20歳代前半から既に音楽のプロデュースも始めると、SONIC GROOVE、TRAUM、CARPARKなどのレーベルからアンビエント、ミニマルハウス、テクノ、さらにニューディスコやエレクトリックポップなども取り込んだ楽曲のレコードリリースを続出する。
その後、彼女のイマジネーションはベルリンへの移住を決意させる。それはTRESOREやE-WERKなどのテクノの絶大なる時代を作ったクラブが全盛になる9年も前の2003年のことだった。2005年にはSVEN VATH/COCOONからリリースされた”ACID IN MY FRIDGE”が大ヒットを記録する。このヒットも後押しとなり、彼女はベルリン及びヨーロッパのクラブシーンにおいて重要なDJに上り詰め、DC10、FABRIC、AMNESIA、COCOON CLUBなどで常にプレイする存在となる。そしてホームタウンのベルリンでは2004年からPANORAMA BARでのレジデンツを続けている事も彼女の誇りである。
今までに5枚のアルバム、3枚のミックスCD、そして数えきれないほどのシングルカットをリリース。Visionquestからリリースされた最新のアルバム”Dimension D”ではでは彼女自身のヴォーカル、ギター、ドラム、ピアノも扱うマルチな才能を見せている。
スタジオアルバム”Anemik”はResident Advisorが選ぶ2010年の年間アルバムトップ20に選ばれ、2012年にはチリのポップスター”Jorge Gonzalez”ではバックヴォーカルで参加している。ジャズ、ディスコ、ブルース等の大きな影響をうけた音楽は楽曲製作のみならずDJのスタイルにも常に取り入れ、そして今も進化し続けている。