Timmy Regisford

(Shelter | NY)

Club Shelterは、The Loft、The Gallery、Paradise GarageやZanzibarといった伝説的クラブと同様、DJとクラウドがある種の特殊な絆で結ばれた独特の雰囲気、ヴァイブスが存在する希有なクラブである。1970年代前半から続くNYクラブ史に於いて27年もの間存続し続けているという事実が、いかにこのクラブがスペシャルなものであるかということを如実に物語っている。
Shelterの核となった人物、それはDJであり主宰者であるティミー・レジスフォードだ。彼は1980年代中頃より音楽制作を開始し、Boyd Jarvisと共に数々のガラージ・クラシックスの名曲を生み出す。やがてNYのラジオ・ステーションWBLS『MASTERMIX SHOW』でDJとしての人気を確立。他にも”MCA”、”MOTOWN”といったメジャーレーべルの敏腕A&Rとして数々のアーティストを成功へと導く重要な役割を果たしているのである。

1991年のオープン以来Shelterは、NYディープハウス・シーンを常にリードし続け、シーンがよりハードな音楽性へと傾倒しても尚、一貫してソウルフルでディープな音楽にこだわり、普遍的なシェルター・サウンドを確立したのである。NYという世界の流行を左右するような大都市で、度重なる危機に瀕しても尚存続し続け、圧倒的な支持を得て27周年を迎えたことは驚異的といって良い。2000年代にはクエンティン・ハリスやDFA、アダム・リオスといったアーティストの作品を、”Ristricted Access”、”Un-Ristricted Access”、”Underground Access”等のレーベルから多数リリースし、大ヒット曲を量産する。
またティミー自身も数々のリミックス作品を手がけ、精力的に活動していることもうれしい限りだ。2006年、初のフル・オリジナルアルバム「AFRICA CALLING」を皮切りに、2ndアルバム「Places And Spaces In Time」、3rdアルバム「SUN OVER WATER」、4thアルバム「AT THE CLUB」を”New World Records”よりリリース。他にもPeven Everettのオリジナル・アルバムのミックスを全て手がけたり、レーベル”Heartbeat”の大人気ミックスシリーズを手がけた。
2012年にはアフロビートの巨人、Fela Kutiのオリジナル音源をリミックスしたアルバム「FELA IN THE HOUSE OF SHELTER」や、Sting/Sade/Phil Collins等の名曲をソウルフルなシンガーを迎えてカヴァーしたアルバム「COVERS」、2016年には傑作アルバム「BRANDED SHELTER」、そして今年は最新作「SHELTER 7AM」をリリースし、近年全く衰えを見せないその姿勢は驚嘆に値する。今年もTimmyの最新の”黒いサウンド”で私達を魅了してくれるに違いない。