nd_baumecker

(Ostgut Ton)

91年にDJ活動を開始。PlayhouseのAtaとHeiko M/S/Oの目に留まり、彼らの経営していたレコードショップDeliriumのスタッフとなる。フランクフルト、ハイデルベルク、マンハイムのクラブシーンでそれぞれDJ兼プロモーターとして活躍しながら、ベルリンのゲイクラブOstgutでも定期的にプレイするようになる。2004年にベルリンに移り住み、Panorama Barのレジデントとなっただけでなく、Berghain及びPanorama Barのブッカーとしての勤務も開始。このクラブ、さらにはドイツのクラブカルチャー史を語る上で欠かせない存在だ。彼の豊富な音楽知識と長い経験に裏打ちされたプレイスタイルは実に色彩豊かで、ディスコ、ハウス、テクノ、エレクトロ、ブロークンビーツからポップスまで、ジャンルの垣根を全く感じさせない自由な解釈と発想で、多様な音楽ファンの耳を惹きつける。常に貪欲に新しいサウンドを取り入れるndが重視しているのは、実験性とサプライズだというのも納得。ベルリンではプレイすることを臆するDJが多いポップなヴォーカルソングも積極的に織り交ぜ、実に独特な高揚感と一体感をフロアにもたらしてくれるDJだ。2010年からはSam Barkerと共にBarker & Baumecker名義で〈Ostgut Ton〉から2枚のEPとリミックス12インチ、そしてアルバム「Transsektoral」を発表している。